2010年10月15日金曜日

筑波大学は大丈夫か

米国にいながらも、やはり筑波大学の事が気になるのは母校愛が強いからでしょうか。以前、とあるパーティで慶応大学から来ている学生に会いました。彼女は、日本の大学に興味がある学生にこう言いました。

"Keio is the best school for sure."

残念ながら、筑波大学には自身の大学に思い入れがある学生は多くないようです。そういう抽象的な感情など、必要ないと言ってしまえばそれまでかもしれません・・・。何か、寂しい気がします。


本日は、Davis Senior High School のホームカミングデイ(学園祭)でした。ダウンタウンを仮装しながらパレードする姿には感銘を受けました。スパイダーマン、バットマン、騎士、お姫様(?)、あの宇宙人(!)など工夫を凝らしたコスプレ姿の高校生が、トラックの荷台に乗って町を回っていました。ホームカミングデイということで、たくさんの卒業生も交えて、自分たちのスクールアイデンティティを確かめ合っていました。

実はこの高校、Davisで最も優秀なHigh Schoolで、地域住人からとても親しまれています。先日この高校に、名古屋大学からリクルータが来たという情報を入手しました。優秀な高校生を確保しようと、名大は英語で授業を受けて卒業できるプログラムを作ったらしいです。

この動きは、名大のみにとどまりません。先日開催された海外インターンシップでは、大阪大学がブースを設けて、学生のリクルートを行っていました。

 海外インターンシップフェアで手に入れたパンフレット

 さらに、京都大学の事務から派遣されている方に、前回の記事にも書いた、EAPパーティで知り合いました。UCDの教育システムを2ヶ月間勉強しているそうです。

このように名だたる日本の国立大学が、UCDに群がる中、筑波大学の「つ」も耳にしません。というより、もっと実質的な問題は、UCDから筑波大へ交換留学できる期間が秋学期のみだということです。日本の大学留学希望者には、ぜひ筑波大学をおすすめしたいのですが、このような状況では不可能です。どうりで、筑波大学でUCD生を見なかったわけです。

筑波大学はG30拠点校の一つとネームばかり強調するのではなく、学生目線に立って国際化を進めなくてはいけないと思います。JASSOから月8万円(日本国の税金)をもらって、その殆どを飲み代に使う留学生ではなく、優秀な学生を足を使って集めるべきではないでしょうか。

また、学生自身も国際化に貢献する必要があります。筑波には、国際総合学類という優秀な組織があるのにも関わらず、留学生のコミュニティが非常に限定されています。国際学類だけに海外の情報が遮断されていることは、G30的に大きな問題です。

私は、筑波大学にいた頃、この事実に大きな憤りを感じていました。どうして、UCの情報が学内で手に入らないのか?UCに派遣された学生の数は、累計100人を超えるのではなかったのか?一橋大学生などは、ブログで内実を公開しているのに、筑波大生はなぜ情報発信しないのか?年間350万円近くの支援を受けているのにも関わらず、学生は帰国後それを大学に還元しているのだろうか?

一体、交換留学で何を学んできたのか?英語か?UCLAやUCBで勉強していたという就職上のアドバンテージか?「留学最高!私ハッピーでした」という単なる自己満足か?日本の大学は、勉強できる環境ではないという優越心か?

先ほどFaceBookで、縁の薄い友人(国際卒)がUCの一校に寄付をしたというメッセージを見ました。なんとも言えない気分になりました。これが、交換留学の成果なのだろうか・・・。

筑波大学は大丈夫でしょうか。

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